校長室の窓から

2025年11月28日  光の訪れを準備する放課後――待降節を迎える聖霊キャンパス  

今日11月28日は、聖霊会の共同創立者、福者マリア・ヘレナ・シュトレンベルクの記念日です。
聖堂には、凛とした祈りのまなざしのマザーマリアの御絵が飾られています。

ドイツに生まれ、聖霊会で最初のシスターとなったマザーマリアは、海外宣教を夢に抱きつつも、神の望みを静かに見つめながら、自らに託された使命—若い姉妹たちの養成—に心を込めて尽くした方でした。

その深い祈りと奉仕の精神は、117 年にわたってこの学園の礎を支え、今も静かな光となって私たちの歩みを導いています。

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御絵の横、祭壇の前には、昨日の放課後、聖母会の皆さんが丁寧に仕上げてくださった馬小屋が置かれました。

マリア様とヨゼフ様が、まだお生まれになっていない幼子イエスを迎えるため、空のまぶねにそっと寄り添っているその姿は、まるで“光の訪れをひたすら待ち望む待降節の心”を象徴しているように感じられます。

待降節(アドベント)は、神がこの世界に来てくださるという希望を、静かに育てる季節です。
慌ただしい日常のただ中で、ひと息つきながら自分の内側を見つめ、与えられている恵みや、人の優しさに気づくための大切な時間——それが待降節です。

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今日の放課後は、クラスリースの制作を行いました。


ワイワイと相談しながら素材を選ぶグループ、細部の飾りを丁寧に整える姿、黙々と作業に集中する表情。そのどれもが、光を迎える準備を楽しむ、生徒たちらしい輝きに満ちていました。

完成したリースは次々と正面玄関へ運ばれ、掲示用ボードに飾られていきました。やがて全クラスのリースが勢ぞろいし、そこには色とりどりの祈りと希望が花ひらいたようなあたたかい空間が広がりました。

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そして、生徒玄関には、聖母会の皆さんが用意してくださったアドベントクランツが静かに置かれています。

4本のロウソクは、「希望」「平和」「喜び」「愛」を象徴しています。待降節の4週間、毎週1本ずつ灯りが増えていき、クリスマスに向けて、少しずつ世界が明るくなっていくような歩みを示しています。

今度の日曜日、11月30日は待降節第1主日。教会では、この日をもって新しい一年が始まります。私たちもまた、心の中に小さな光を迎える準備をそっと進めながら、新しい歩みを始める時です。

どうか、この待降節が、
優しさに気づく目を、
人を支える手を、
希望へ向かう勇気を
私たちのうちに育ててくれる季節となりますように。

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