校長室の窓から

2025年5月31日 最後の夏を駆け抜けて~ソフトボール部 歴史のラストゲーム~

全県総体開会式の翌日。各会場で熱戦が繰り広げられています。


今年の夏、聖霊学園高校ソフトボール部は長い歴史に幕を下ろします。選手たちは、決意と感謝の思いを胸に、いつも通りの笑顔で、聖霊高校の旗を背負って最後の試合に臨みました。

選手入場で整然と行進する姿、開会式で他校の選手たちと並ぶ凛とした表情、そして本校キャプテンの3E舩木美優さんによる堂々たる選手宣誓が印象的でした。まさに、競技に向かう誠実な心がにじみ出ていました。

いよいよ試合開始。ベンチで整列しながら深呼吸する選手たち。合図とともに一斉にグラウンドへと飛び出していく姿は、まっすぐで、まぶしいほどに清々しく感じられた瞬間でした。

試合中には、ピッチャーの丁寧な投球、キャッチャーの的確なリード、バッターの渾身のスイング、仲間を信じた守備プレーの数々が繰り広げられました。タイムの合間に集まって声を掛け合う輪、プレー中に駆け寄って励まし合う姿。それら一つひとつが、積み重ねてきた“チームの絆”を物語っていました。

結果は4回コールドゲームではありましたが、それをも超える輝きが、選手たち一人ひとりの表情に宿っていました。応援席から見守る保護者や先輩に見届けられながら、選手たちは「自分たちらしく」最後の夏を駆けぬけました。この一戦は終わりました。けれど、これで終わりではありません。

117年の歴史の中で、代々の部員たちが紡いできた物語は、今日この日も多くの人々の心の中で受け継がれています。

これまで聖霊高校ソフトボール部を支えてくださったOGの皆さま、地域の皆さま、保護者の皆さま、本当にありがとうございました。皆さまのお力添えのもとで、選手たちは心からの感謝と誇りを胸に、最後の夏を終えました。

この日を思い出すたび、私たちの心の中に温かな風が吹き抜けますように。

そしていつか、この“最後の試合”が、誰かの新たな一歩の勇気となりますように。

お電話・FAXでのお問い合わせ