校長室の窓から

2025年5月1日  教皇フランシスコのご帰天を悼んで

2025年4月21日、教皇フランシスコが天に召されました。
その知らせを受けて先週の朝礼では、「亡くなった方のための祈り」を全校生徒と共に心を合わせて捧げました。

満開の八重桜の向こうに聖堂の建物が見えます。

教皇フランシスコ(1936年~2025年)は、アルゼンチン出身で、2013年に第266代ローマ教皇として選出されました。イエズス会(上智大学の設立母体にもなっている男子の修道会)の出身であり、史上初の南米出身の教皇でもあります。教皇様は、就任以来一貫して「貧しい人々、弱い立場にある人々と共に歩むこと」「地球という共通の家を守ること」「争いよりも対話を選ぶこと」の大切さを語り続けてこられました。

カトリック秋田教会の殉教者碑前に咲く黄色いチューリップ。いのちの尊さと平和の祈りを映し出すようです。

「平和はただ願うものではなく、具体的な行動によって築かれるものである」と繰り返し語られ、特に日本を訪れた2019年には、核兵器の廃絶と世界平和への強い願いを私たちに残してくださいました。

また、上智大学で語られた「目を閉じるのではなく、目を開き、声を上げ、立ち上がることが大切」という呼びかけは、多くの若者に勇気を与えました。この言葉は、私たち一人ひとりにも「傍観者ではなく、行動する人になろう」と語りかけています。

赤白まじりの珍しいチューリップ。多様性と美しさの象徴のようです。
世界を見つめる教皇様のやさしいまなざし。

誰かを裁くためではなく、受け入れ、赦し、支えるためのまなざし。
私たちもまた、そのまなざしに学び、日々の生活の中で小さな「平和の一歩」を踏み出していきたいと思います。

そして今日、月初めの全校朝礼において、教皇様が残されたメッセージを振り返るお話をしました。講話の全文は以下のファイルよりご覧いただけます。

 

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