聖堂(Chapel)は、祈りの場所です。この聖堂は聖霊会創立100周年、聖霊学園創立80周年を記念して建てられました。竣工は平成元年(1989年)1月31日です。
このステンドグラスは、秋田市出身のステンドグラス作家志田政人氏が制作したものです。13世紀のステンドグラスの再現を目指し、ガラスはフランスから取り寄せました。
13世紀の手法でつくられたステンドグラスは非常に貴重なもので、これは学園の大切な宝です。
中心はイエスの磔刑です。十字架につけられたイエスの左下には聖母が、右下には弟子のヨハネが立っています。
聖堂への渡り廊下と、聖堂横の廊下は、中世紀に建てられた修道院の回廊の感じを、また、内部の柱にもゴシック建築の感じが出るようにデザインされています。
聖堂前のホールに置かれている像は、幼子イエスを抱く聖母マリアで、オーストラリアで制作された木彫りの聖母子像です。
心を落ち着けて、祈りの心を持って入れるように、聖堂の扉まで廊下が設けられています。その廊下では、十字架をかついで刑場へ向かったイエスを思って祈る「十字架の道行き」ができるようになっています。
中に入ると、扉のそばに聖水があります。聖水を指につけて、救いの恵みを感謝しながら十字のしるしをします。聖堂の奥の方には、テーブルの形をした祭壇があります。祭壇の上で、司祭によってミサが捧げられます。聖櫃には、ミサの聖変化式で、パンからキリストの体にかえられた聖体が納められています。聖なる場所ですから、必要のないときには、近づきません。
聖櫃の上にステンドグラスのバラ窓と、至聖所の両脇には、ステンドグラスの窓があります。バラ窓とは、ステンドグラスの一枚一枚を花びらに見たてて、全体で一つのバラの花をつくりあげることからつけられた名です。約4メートルの直径の中に25枚のステンドグラスがはめこまれています。